9月は秋のスタート!まだまだ残暑は厳しいですが、秋に向けて学校や職場などでも環境が変わりやすい季節ですね。
季節の変わり目には、メンタルの状態が不安定になることも多いものです。
場合によっては、学校や仕事を休んでしまったり、長期的な休職になってしまうことも起こり得ますよね。
「うつ」という言葉も、最近ではよく耳にするようになりましたが、身近な人がうつになったときには、どのようにかかわるのがよいのでしょうか?
わたしは過去にうつを経験しています。そこで、今回は当時のことを振り返りながら「うつ病やうつ状態を本人はどう感じているのか?」についてお話したいと思います。
きっと、これからの参考になると思います。
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うつは「こころの風邪」どころではない。
うつやメンタル的な問題は、とてもデリケートな部分がありますよね。
当の本人が苦しさを抱えていることは確かなのですが、その体感は人によって違いがあります。
ここで困るのは、傷やケガのような外傷として目に見えないという点なんですよね。
あくまでも、本人にしわからない部分(体感)がありますし、周囲の人からは状態の良し悪しの判断がつきにくいのです。
家族や同僚、友人がそうなってしまったとなれば、とても気になりますし、早く元気になって欲しいと願うのは当然。
ところが、回復までの時間が積み重なっていくと「いつになったら治るの?」「いつまでグズグズしているの?」と、次第にイラ立ちに変わってしまいがち。
それが身近な人であればあるほど、周囲が抱えるフラストレーションは大きくなってします。
うつは「こころの風邪」という表現がありますよね。
だから「軽い病気」「気分の問題」「心の持ちようの問題」と捉えられがちですが、決してちょっと寝れば治るようなものではありません。汗
わたしも経験したことがありますが、自分でもどうしてよいのかわからない、どうすれば治るのか分からない苦しさがあるんです。
うつ病やうつ状態を本人はどう感じているのか?
さてさて。うつ病やうつ状態と聞くと「気が滅入る」「気分が落ち込む」などの症状をイメージしますよね。
この部分だけを聞いていると「大したことじゃない」と感じるかもしれません。
あくまでも、わたしの体感としてお話すると、そんな簡単で単純なものではありませんでした。
説明しろといわれても、自分が体験していることのはずなのに、不思議と表現しにくいのですね。汗
ですから、経験したことがない方にとっては、尚更、わかりにくいですし、イメージしづらいのだと思います。
ネットで調べてみると、うつの経験者が自分の体感していることを例えて表現してくれているんですよね。
いろんな表現があったのですが、わたしの体感と合わせて「あー!そうそう!」と思えたものを紹介したいと思います。
- とにかく意欲がわかない。
- 空腹なはずなのに食べることが考えられない。
- 身体がけたたましくだるい。
- 内臓がもたれているような不快感。
- 身体が沈んでいくように重い。
- ずっと二日酔いが続く様な感じ。
- 突然動けなくなる。
- 意識がある中で金縛りにあう感じ。
- すべての終わりを願ってしまう。
- 不安と焦りとプレッシャーの負の連鎖
- 一度に大量の情報が脳を直撃する感じ
- 負の断片で頭の中がひっかき回される感じ
- 全部忘れて眠ってしまいたい心境が続く
- 日曜から月曜に向かう失望感のひどい版
- 夢かうつつか曖昧で朦朧とする
- 常に居場所や方向にすら自信がもてない不安
- 考えがまとまらない
- 簡単なことなのにできない
- 当たり前にできていたことが考えてもできない
こういう状態が、目が覚めたときから日が暮れるまで、ず~っと自分の中でも終わりの見えないまま続いているんです。汗
周囲からみると「何もしないでゴロゴロしているだけ」「病気でもないくせに寝てばかりいる」「だるそうにうだうだしている」と見えてしまうのも当然だと思います。
ですが、心の問題というか、気分の問題だけで、そうなっているわけでもないんですよね。言い訳のようですが、体感としてはそんな感じなんです。
励ましやかかわりは負担になるのか?
「うつの人を励ましてはいけない」ということを耳にすることがありますよね。
わたしには難しい理由はわかりません。きっと、受け取る側がどう捉えることができるのか問題だと思います。
ですが、わたしは周囲の方のはげましや、わたしにかかわってくれた人には感謝しています。それが負担になったことはありません。
むしろ、気にかけてもらえていることが、本当にありがたかったです。顔をガッツリ見えて話すことはできませんでしたが、大きな支えにはなってくれていました。
さすがに、会社の上司から連絡があったときには、申し訳ない気持ちと逃げたい気持ちにつぶされそうになりましたが、それは上司が悪いわけではありませんよね。立場と役割として当然のことです。
わたしの経験を少しお話しますね。
ぶっちゃけ、わたしは自分の状態については、通院をしていたものの家族には打ち明けられない期間が長く続きました。
かろうじて母に話をすることができましたが、最初は気づかってくれていた母も、時間がたつにつれて「お金」「生活」「仕事」と現実的な問題をイラダチのようにぶつけてくるようになりました。
それが一番苦しかったと記憶しています。
うつを抱えている中では、なかなか前向きな発想や行動が起こせないんですよね。次のこと、未来・将来なんて考えられないんです。明日のことすら想像もできません。
前向きなことなんて、微塵も発想すら起こらないんです。
自分のできなくなることが増えてくる不安、役割が外される不安、必要とされない不安、居場所がなくなる不安、不安が消えない不安。こういったものにとらわれてしまうのも正直なところ。
その中で、自分の存在を認めてくれていたり、自分を必要としてくれたり、「待っているよ」と居場所を残してくれた方々がいてくれたのは本当に救いでしたよ。
全ての人にあてはまるとは思いませんが、わたしはそう感じていたという体験談として、とらえて頂ければ幸いです。
実はまだ不安な日々。
うつは簡単に治らないという意見もあると思います。
わたしの場合は何だかんだで、状態がよくなったり、悪くなったりを2年以上は浮き沈みしながら過ごしていました。
正直「きちんと治ったのか?」と聞かれてしまうと「わからない」というのが回答になります。
日常生活はきちんと送れるようになりましたし、当時の最悪の状態とは比べものにならないくらい快適に過ごせています。
ですが、周期的に考え方や心の動き方が、当時を再現してしまいそうな雰囲気を醸しだす瞬間あるのも確かです。
今年に入ってからは、春からこの夏の終わりまでがドピークにやばかったです。汗 もしかすると、うつが再発するかもしれないと不安でした。汗
まぁ、何とか山場は乗り切ったようですから、この秋は自分のペースを取り戻せたら嬉しいなぁと思っています。
ということで、今回はうつを当事者はどう体感しているのかについてお話しました。
かかわる側としては悩ましいことも多いと思います。「治療してやろう」「治してやろう」という思いが強くなりすぎると無理が生じます。
うつと向かい合うのには時間が必要です。
まずは、相手の状態を少しずつでも知り得るところからがスタートですね^^
今回の記事がみなさんの参考になれば嬉しいです。
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